孤独死現場 お見積り
桜の開花も始まった4月中旬ですが、
北海道の朝晩は寒い日が続いております。
まだまだ、暖房が必要です。
そんな中、賃貸物件を管理されている会社様より
孤独死で亡くなられた方のお部屋の見積りをご依頼されました。
亡くなられた男性には身寄りがなく、
この度は管理会社様が一切の整理をされるとのことでした。
孤独死で発見される状況として
■親類が訪ねてきての発見
■近隣からの最近姿を見ないから。との通報
■新聞、郵便物が溜まっているから。との通報
■遺体腐敗による異臭やハエなどの発生の為
など、下記のグラフの理由がほとんどです。
出典:2019年5月17日一般社団法人日本少額短期保険協会 第4回孤独死現状レポートより
今回は亡くなられてから3日後の発見の為、
ご遺体の腐敗はあまり見受けられなかったようです。
まず、玄関前にて一礼をし、
亡くなられた方へのお悔やみをさせていただきました。
玄関を開けると、
まだ目を通していない新聞が
ポストから投函されたままで、足の踏み場もないくらいに散乱していました。
無造作に置かれ、一ヵ月分は溜まっていたでしょうか。
部屋の中に入っていくと
ワンルームの部屋の中央に布団が敷かれ、
その周りには色々な生活雑貨が散乱していました。
足の踏み場を探しながらの見積り作業です。
そんな中、まな板の上には、干からびた大根と包丁が
置かれたままになっており、自分で炊事をしようとしていたのでしょうか。
下駄箱の上には、無造作に新しい革靴が・・・
靴底が減っていなかったので、
春になったら、この靴をはいて出掛けようとしていたのでしょうか。
お部屋のいたるところには
一生懸命に生きていた証が感じ取れるのです。
今回も、心を込めて見積り作業をさせていただきました。
いま私たちの社会が直面している孤独死の問題が
新型コロナウイルスの感染拡大により
拍車をかけて増えていく事が予想されます。
いずれにしても孤独死は本人の問題にとどまらず
周りの人も巻き込む結果となります。
深い関りが失われがちな現代において、
普段の生活の中で、異変をどう察知して行動したら
よいのでしょうか。